久々だけどこのブログでは配信サイトで観た中でもこれ良いなと思った映画のあらすじと感想も書いています。
ということで今回の映画は「ヒトラーの贋札」です。
戦争映画を中心に観ることが多い私ですが、その流れでWWⅡ前後のユダヤ人迫害やホロコーストの映画も観ることが多くなるんですよね。そしてこちらはYouTubeのGAGA公式チャンネルで期間限定公開されてたので視聴しました。
強制収容所の中でポンドやドルの偽札の製造を強要されたユダヤ人贋作師と仲間達の話。偽札は上手く作られていれば自分達で使うだけじゃなくその紙幣の価値を貶めて経済を混乱させる効果もありますのでね。ユダヤ人に偽札を作らせたというのは実際にあった話で(ベルンハルト作戦)、証言をベースにそこにフィクションも混ぜた形になっている。
一言で言うなら「期限までに偽札の製造に成功できないと殺されるデスゲーム」。ベルンハルト作戦指揮官のヘルツォーク少佐がさながらデスゲーム主催者のような喋り方だからなお一層そう感じる。シャワー室とか見せしめ前のシーンでの周りの怯え方も妙にリアルなんですよね……。偽札作りに携わったユダヤ人達は他の映画で観るような収容所のユダヤ人に比べたら割と優遇されてる方ではあったけど、それでも今では考えられない人権レベル。これがつい8~90年前の世界でまかり通っていたというのは恐ろしいことです。そしてちゃんと貢献したはずなのにあの仕打ちですか……。
そして偽札を作ることはナチスに与することでもあることから、ここでサボタージュや反乱を起こしてナチスに一矢報いるか……でもそんな正義感のために他の仲間達を巻き込むのか……劇中ではそのことで仲間内でも対立したりと苦悩が見られます。
ここ最近のイスラエルの状況もあって複雑な思いに駆られることもありますが、少なくとも言えることはこれが事実ということで、それも含めて見応えのある映画でした。
![ヒトラーの贋札 [Blu-ray] ヒトラーの贋札 [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/514UetQc9kL._SL500_.jpg)