俺と某の電撃戦

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【書籍】歴史の陰に炭素あり 炭素文明論

 さて、今回の本はコチラ↓



 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―


 元素の王者でありながら地球上に僅かしかない炭素。その様々な化合物の視点から人類の歴史を見ていく一冊。身近でありながら人類にとって重要な炭素化合物となった、デンプン、砂糖、芳香族化合物(香辛料)、グルタミン酸、ニコチン(違法薬物)、カフェイン、エタノール(酒)、ニトロ化合物(火薬)、石油と、炭素化合物ではないもののその脇役として重要視されるアンモニアを題材に、これらの物質の始まりや発展、化学的特徴等について説明されている。まさにタイトル通り炭素化合物から見た化学史・世界史である。読んでいるといかに人類がこれらの物質を巡って争ってきているかが分かります。また終章では炭素化合物の将来としてプラスチック、染料、電子部品、炭素繊維、製薬、ナノカーボンの他にエネルギーや気候変動問題についても書かれている。


 アンモニアの章では高校化学でも習う「ハーバー・ボッシュ法」がメインで出てきて、俺も化学反応式や凄いってこと自体は知っていたけど、これが人類の命運にかかわるレベルのことだったというのは今回初めて知った。高校ではただ化学式だけ覚えるだけだったけど、ここまで壮大なドラマがあったんだねぃ。「一体何が……?」と思った方は是非本書にて。


 はっきり言ってこれは自信をもって名著としてオススメできる一冊です。難しい書き方もされてなければ化学式や数式等の専門的な事前知識も特に必要なく、身近なものばかりを題材にしているので、化学に対する興味さえあれば中学生でも十分読めるのではないでしょうか。読書感想文に是非いかがでしょうか!?w 時折構造式の図が出てくるけど、それを使って何か細かい説明をするわけではないので「こういうのがあるんだ」程度で見るだけで問題ないかと。どの章も面白いです。あと著者のユーモアある書き方も良き。これはこれまで図書館で借りて読んだ本の中でも五本の指に入るかも……。これはちゃんと自分で買って所有したい書籍筆頭候補です。




余談



 カフェインを摂りながらカフェインの章を読んでたことに後で気づいたw。


 朝から入店してモーニング注文で昼過ぎまで約5時間半粘ってたんだが、お客さんが多くなってきてさすがに長居は迷惑かと思って店を変えた(計6時間強)。ただ二軒目でもコーヒーを複数杯飲んだ結果カフェイン過剰摂取になってしまい、帰宅した頃には目ェギンギン&動悸&手が震える始末w。


 喫茶店で読書は周りが騒がしくても意外と集中できることが分かったが、そこそこの分量の本をぶっ通しで読むには不向きだと学んだ。しかしそう考えたら昔友人と喫茶店で駄弁ってた3時間前後というのは、長いようでちょうどよかったのかもなぁ。




 以上、炭素文明論の話でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。