ちょっと映画を観れる機会ができたので、以前まとめて映画視聴してた時に観れなかった「ちいさな独裁者」を観てました。
舞台は敗色濃厚となった頃のナチスドイツ。とあるドイツの脱走兵(上等兵)が捨てられた車の中で見つけた将校(大尉)の軍服を着たことで、周りがみんな自分のことを将校と勘違いして……という始まり方。将校の服を着るというひょんなことから兵士を従えてどんどん大事になっていくのだが、何が凄いってこれが実話ってことよね。事態があらぬ方向に進んでいることに対して序盤の主人公の表情も「やっべ……」ってなってるのが分かりやすくて良い。車に「即決裁判所」って書いてやりたい放題してるのもだいぶぶっ飛んでましたね。
キャッチコピーの「丈の長い軍服」というのは、拝借した軍服のズボンの丈が合ってなかったということから。
権威はここまで極限状態だった人を狂わせるものなのか。次第に簡単に人殺しをするようになっていくので、あまり軽い気持ちで観ていいものでもないかも。
惜しむらくは、車の正面アップのシーンで動いてるのにタイヤが動いてなかったという点ぐらいか。
そういや観ててふと思ったけど、なんで戦時中の軍歌は日本とドイツのをよく聴くんだろうな。知らないだけなのだろうけど連合国側のってあまり聞いたことない気がする。