俺と某の電撃戦

旅行や書籍、グルメ、雑記等を自由奔放に書いてるブログです。

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【書籍】生物は遺伝子の乗り物 利己的な遺伝子


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 アイドルのカバーで今のところ一番好きな方たち。かなたそはラスサビがすこ。……最近色んな人のアイドルのカバーを聴いてる気がする。




 今回の本はコチラ↓。



 利己的な遺伝子


 科学の名著の一冊に数えられているというのと、以前「生物はなぜ死ぬのか」を読んだ時に言及されてて気になったというのが今回この本を手に取った理由です。そして私が読んだのは初刷30年を記念してまえがきや序文が追加された版です。ちなみに「生物はなぜ死ぬのか」というのはこれのことですねー↓。



 「利己的な」とタイトルにあるのでよく誤解されるし実際本書でもこのことについて何度も注意書きがあるが、ここでいう利己的というのはあくまで比喩表現であって一般で言われている道徳的な意味合いではないので注意が必要です。


 内容を簡単に説明するなら、生物は遺伝子(自己複製子)の乗り物(生存機械)であって、一見利他的に見える生物の行動でも遺伝子の視点から見ればそれは利己的な行動である。たまたまその行動をする個体が自分の複製を増やす(繁殖)上で有利だったというだけで自然淘汰の結果として後世に伝わり、その過程で遺伝子は自分のコピーを作り出して次の個体に乗り換えるというのを続けることで不死身でい続ける……といった感じ。ただそれを遺伝子は常に生物という生存機械に乗って操ってるというわけではなくて、最初の大まかなプログラムだけして自分はそれにただ乗り込んでるという感覚……ですかね?


 500ページ以上と辞書かと思うぐらいの厚さ(実際読破に丸3日かかった)な上に進化学の古典的書籍ということでこういった類の本は大体翻訳が直訳っぽくて堅い感じになるという経験則があるので、図書館で手に取った時に「あ、これは斜め読みで終わるタイプだな……」と思ったのよねw。実際いくつかの部分は斜め読みになったし最後にある補注までしっかり読む気力は残ってませんでしたorz。


 しかしそのハードルの高さと引き換えに「実に興味深い」内容でした。直訳っぽさもないということはないけど比較的読みやすい方だったし、具体例やたとえ話は分かりやすい上に面白かったです。


 他にも社会性昆虫*1の行動が遺伝子の観点から見ると他の生物とは異なる興味深い特徴があることや生命誕生以前から生物が誕生する過程の仮説の他に、遺伝に関して感じる素朴な疑問に対してなるほどと思えるような考察が面白かったですね。さらに「ミーム画像」等でネット社会で使われる「ミーム*2」という単語はこの書籍が初出だというのは初めて知りました。ミームだけで1章割かれていてさらにミームと遺伝子の共通点や相違点についての説明も非常に興味深いです。ネット用語とかミームといったオタク文化が好きな私だからか、多分本書の中で一番集中して読んでた部分だと思いますw。


 大体の概要はWikiにもあるので、大体ことを知りたいという方はこちらをどうぞ↓。


ja.wikipedia.org


 本を一通り読んだ後だとスラスラと理解できるので嬉しい(^ω^)。


 あまりこういった進化学や遺伝学を人間社会に直接重ね合わせることは推奨されてない*3が、自分の人生観を補強する内容となる一冊だったように感じます。




 以上、利己的な遺伝子の話でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。

*1:蜂や蟻のこと

*2:人の脳から脳へ自己複製して遺伝する文化的な情報

*3:社会的ダーウィニズムと言われたりもする