今回の本はコチラ↓。
半導体は学生時代の研究で間接的にではあるものの関わっていたし、社会人になった後もそれ関係の本をちらほら読んだりしてたから割と興味のある分野なのだ。
本書は半導体という理系の分野を政治経済、経営の視点から見ていくということで、理系×文系の内容というまさに今の私が求めてたような本でした。アメリカ・シリコンバレーでの半導体黎明期からソニーを筆頭とする日本勢との半導体日米対決、オランダの製造装置(ASML)での台頭、設計と製造の分離、米中韓台の勢力図等、色んなことを学べました。インテルやIBM、GAFAM、ファーウェイ、サムスン、ソニーといった誰もが知っている有名な大企業はもちろん、ここ最近ニュースで聞く世界最大の台湾の半導体製造工場TSMCやGPUとAIに強いエヌビディアについても知ることができました。TSMCの存在感の強さが分かるし台湾有事が単に地政学だけの問題だけではないってことも分かる。
現在半導体はある一国どころか一定の少数企業だけが独占している世界であり、次世代の原油とも言える半導体を制する者が世界を制すると言っても過言ではない状況になってることがよくわかる本でしたね。
本文だけで470ページちょっとあって一日数十ページずつ読んでいってたけど、ノンフィクション小説というかドキュメンタリー調に話が進むので全く飽きることなく「いやぁ面白いな~」と思いながら読めた良書でしたね。そして読んで最初の方で気づいたけど、この間やってた「中田敦彦のYouTube大学」の半導体の動画と内容が被っているあたり、多分この本が主な参考文献だと思われ。この動画ですねー↓。
www.youtube.com
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動画では日本の今後の立ち回りに関する話がメインの一つにあるけど、本書ではそういった話はメインにはなってない。ただ前後半で観ればこの本の大体の内容も分かるので、よろしければご視聴あれ(謎の勧誘w)。
ボリューミーだったけどその分期待に応えてくれた面白い本だったなぁ。
以上、半導体戦争の話でした。ここまで読んでいただきありがとうございました