今回の本はこちら↓。
宇宙は本当にひとつなのか―最新宇宙論入門
以前読んだ「宇宙になぜ我々が存在するのか」と同じブルーバックスの新書シリーズで、先回と同じく池上先生の「考える力がつく本」で宇宙に関して分かりやすい参考図書として挙げられてた一冊です。先回の本に関しては以下を参照↓。
この前のは素粒子物理学から宇宙の起源を解説していたものに対し、今回のこの本は「暗黒物質」や「暗黒エネルギー」、「量子力学」、「異次元」の説明から、宇宙は我々が存在しているこの宇宙1つだけでなく途方もない数(10の500乗)の宇宙が同時に存在する「多元宇宙」がある可能性があるということを解説する内容となっている。今風に言えばたくさんの世界線が生まれているといった感じか。その中でも宇宙が引き裂かれず生物が誕生できたこの宇宙が今我々が存在しているこの宇宙だ(人間原理)というのはなるほどと納得できた。
暗黒物質や異次元など、SFかと思うようなものが実際に存在する可能性があるという話を、たとえ話を交えて非常に分かりやすく説明してくれる非常に良い一冊でした。特に異次元の説明を綱渡りの綱で例えるのは分かりやすかった。また量子力学に触れた時は、この間読んだニュートン別冊の「量子論」で読んだ内容が活きました(詳しくはコチラ)。
200ページの新書というちょうどいい分量でたとえ話も多いので、宇宙物理学初心者でも十分理解しながら読めるのが良い。先回の「宇宙になぜ我々が存在するのか」といい、ブルーバックスの本は読みやすくて良いですね。他のブルーバックスの本も読んでみたくなった。
ただ先回も書いたけどちょうど10年前の本ということもあって現在は情報が刷新されていることもあると思われるので、さらに深く学ぶ際は最新の本も併せて読むのがいいかも。
以上、宇宙は本当にひとつなのかの紹介でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。