俺と某の電撃戦

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【書籍】ホームレスの暮らしと現状 ホームレス消滅

 最近オリラジあっちゃんのYouTube大学の昔の動画を復習のために見返したりするんだが、投稿初期辺りと最近とであっちゃんの喋りに違いがあるのが分かる。具体的には初期の方は「嬉々として講談してる」のに対して、最近は上手く説明できないけどなんというか「用意された演説」って感じ。内容そのものは違いがないし知りたいこと学べることも多いから特に大きな問題ではないけど、ちょっとふと気付いたので。


 今回の本はコチラ↓



 ホームレス消滅


 国や自治体の調査データと著者の取材によって見える日本のホームレスについてのあれやこれやを解説・報告する一冊。ホームレスやドヤ街*1の暮らしやルポから始まり、今と昔の比較からホームレスの移り変わりと現状の紹介という流れになっている。


 ホームレスに対する自分の主張は今回置いとくとして……私の実家の近所にも昔ホームレスのブルーシートの小屋が一軒あったし(今はもうない)、大学生の頃に夕方帰宅しようと学内を歩いていたら明らかに学内にいるには不自然な身なりのおじさんとすれ違って一緒に歩いてた友人と「あれって……」と確認しあった覚えがある(恐らく講義棟のロビーで暖を取るために来たと思われる)。最近だと岐阜駅前や若宮大通の高架下でそれらしい人や小屋を見かけたりもする等、表立って話は聞かないが意外と身近にいるホームレス。しかし本書によるとあからさまなホームレスは全体の一部で、多くはパッと見では分からない身なりをしているらしい。そういう人は足元(靴)を見れば分かるらしいが、俺自身靴をギリギリまで履き潰すので勘違いされそうw。そして本書の中でも特に印象に残ってる部分が、コンビニの残飯を奪い合うように漁るホームレス達をカラスや猫が傍から見てるっていうところ。逆でしょw。あと名古屋の笹島も昔はドヤ街だったんだねぃ。


 ひと昔は我々がイメージするように路上や公園で寝てたり小屋を建てて暮らしてるというのが都市部で多かったようだが、自治体の政策等で近年はホームレスの総数も減少傾向にあり、河川敷の葦が生い茂ってる所といった人目につかないところで暮らすようになっているのも少なくないようで。それも我々がイメージするブルーシートと段ボールの小屋より立派な家を建ててもはや「ホームレス」でないレベルのもあるそうで。本のタイトル「ホームレス消滅」はそういったことでホームレスもドヤ街もかつての形から変わりつつあるもしくは消えつつあるということですね。


 それ以外にも色々書きたいことはあるが、詳しくは本書にて。


 普段人文科学、社会科学、自然科学といった「科学」の名が付くような分野の本ばかり読んでいるので、こういうルポは新鮮だったしあまり触れる機会の少ないホームレスやドヤ街というアンダーグラウンドのことを知れる等非常に興味深かったです(ホームレスの背景や行政の動きなどを見てるので社会科学に分類されるんだろうけど……)。ついのめり込むように一気に読むほどだったので、こう言ったらかなり不謹慎かもしれないが面白く印象深い内容の本でした。とりあえず読んで思ったのは、軽い気持ちでドヤ街に近づくものではないってことですねw。




 以上、ホームレス消滅の話でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。

*1:日雇い労働者向けの簡易宿所