俺と某の電撃戦

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甲種危険物取扱者試験 体験記

 少し前の話になるが、2月に「甲種危険物取扱者試験」を受検しました。


 特に受けなきゃいけないという理由はなかったのだが、今後仕事上で他の資格を取る必要も出てくるし、ここでこの資格を乗り越えることができればそれ以下の難易度の資格を取るってなった時に「俺には甲種を受かったという実績があるのだから」というモチベーション向上になるかと思ったのが主な理由です。


大義名分ってやつです


 まぁ最大の動機は趣味なんですけどねw。


 なお、危険物については過去に乙4を取得したことがあります。乙4受検時の記事はコチラ↓。


arice403s6c7.hatenablog.com
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 そういうわけで今回は自分の中では結構な事業・出来事でしたので、体験談としてここでまとめておきます。


 ※あくまで「こういう感じだったよ」という報告記事であって、「こうすれば必ず合格する」という紹介をする記事ではありません。参考程度にどうぞ。


1. 概要

 まず危険物取扱者試験という資格はガソリンスタンドや化学工場で必要となる資格で、甲種、乙種第1~6類、丙種と種類が分かれています(取り扱える物質も異なる)。乙4という名前を結構耳にするのではないでしょうか。


科学系の資格の中では割と知名度のある資格かもしれないですね


 私の職場内にも危険物に関わる物があるので、多分社員の誰かがこの資格のその物質に関わる種類のものを持ってると思われる。そして甲種危険物は全ての危険物を取り扱える資格です。


 科目は「法令」「物理・化学」「性状と消火」の3ジャンルに分かれており、いずれも正答率6割以上で合格となります。甲種はそれぞれ15問、10問、20問なので、合格には8問以上、6問以上、12問以上正解しないといけないことになるのね。なお乙と丙は場合によっては一部試験科目の免除があるそうです。


 このうち乙種と丙種危険物の受験資格は特になく誰でも受験可能なのだが、甲種に限っては受験資格があるのです。詳しくはコチラ↓。


www.shoubo-shiken.or.jp


 私はこのうち「修士の学位」で受験資格を得ることにしました。自分が大学で専攻してた学科が化学系なのか分からんけど、幸運にも一覧の中にあったので。別に「大学卒業」の方でもいけたのだが、学部卒の学位記を探すのが面倒だったので、比較的すぐ見つかるところに置いてあった修士の学位で申請しましたw。




2. 試験までの道のり

 計画始動したのは試験を受ける予定日の4か月前の10月です。「早くね!?」と思うかもしれないが、これが私の勉強における基本戦術です。詳しくはコチラ↓。


arice403s6c7.hatenablog.com


 ただこの後でも書くけど、勉強時間は1か月で十分でしたね。


 で、資格取得を決心したのと同時に本屋で参考書を購入いたしました。私が選んだのはコチラ↓。


わかりやすい!甲種危険物取扱者試験 (国家・資格シリーズ 103)

わかりやすい!甲種危険物取扱者試験 (国家・資格シリーズ 103)

  • 作者:政孝, 工藤
  • 発売日: 2019/08/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


 家に残ってた3000円分図書カードを使って購入しました。


 他にも色んな参考書がありましたが、事前にオススメ参考書を複数サイトをググり、詳しい解説や語呂合わせ、豊富な練習問題数(模試1回分付き)のあるこれに選びました。もちろん人によって合う合わないがあるので、実際に自分で手に取って自分に合いそうな参考書を選ぶのがベストだと思われ。もし試験が近くなっても不十分だと思ったら問題集も追加で購入しようかと思っていたが、私はこれ1冊で十分でした。


 勉強法としては特に変わったことはせず、他に用事が無い日に平日は1時間前後、休日は2~3時間ほど参考書を何度も読んで練習問題を解くというのを繰り返すだけ。あとは合格の確信を得るために試験の数週間前に参考書についている模試や消防試験研究センターのHPにある例題を解くってことぐらいか。




 ほんで試験の1か月ほど前になると受験申請の受付が始まるので諸手続きをしました。で、危険物の受験申請は電子申請と書類申請の2種類があるのだが、甲種は必要書類(私の場合は学位記のコピー)を提出する必要があるため、書類申請のみとなります。ただ一度甲種で不合格になったことがある場合は、以前の申請情報を使って電子申請することができるそうです。なお受験申請書等は全国の消防署や消防試験研究センターの各都道府県支部で受け取ることができるので、私も去年の年末に近くの消防署で消防士さんからもらってきました。郵送もしてもらえるけど、こちらで返送用の封筒と切手を用意しないといけないので直接貰いに行ったのです。


そのほかの手続き上の注意については消防試験研究センターのHPや各都道府県の試験案内をご覧ください


 それで受験申請手続きを終えて簡易書留で書類を送ると、何日か後に受験票が届くので、必要事項を書いたりパスポートサイズの写真を貼り付けて当日に臨むのです。




3. 試験当日

 岐阜県の試験会場は大学か高校の教室が使用される場合がほとんどのようです。今回も昔受検した乙4の時と同じ場所だったので、「そういやこういう場所だったなー」と思い出しました。


試験会場によって上履きやスリッパの有無が異なるので、その点は受験票の説明事項を読んでね


 案内に沿って会場となる教室前まで来ると、私と同じように試験を受ける人が参考書を読みながら試験の時を待っていたので、私も最後の追い込みとして参考書を眺めていました。


 で、そんなこんなで試験が始まって頑張って問題を解いたわけですが、もう4~5回ぐらい見直しましたねw。模試の時は面倒で一度も見直さなかったのに。というのも、甲種の試験時間が2時間半とかなり長時間なので、見直しの時間が十分すぎるほどあるのよね。一応開始から35分経つと途中退席ができるのだが、私は念のため1時間40分回答と見直しを続け、最後はトイレ行きたくなって途中退席しましたw。ただ最後の見直しの時に間違いに気づいたってこともあったので見直し大事です。




4. 結果発表

 そして試験から半月が経った3月の始めに合否通知が届きました。その結果は……↓


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 なんとか合格することができました、拍手。


ヤッター!!


 名前と受験番号を黒塗りにしてるので、もしこれが他人のやつだったとしてもバレなさそうw。


 まぁ通知がハガキで来る前にHPでも合格発表を見れるんですけどね。しかしどうしても2科目の満点より法令のミスに目が行ってしまうなw。2問も間違えてたか……1問は受検後に参考書で確認してすぐ間違いに気づいていたんだがな。


 
 なんだかんだありましたが合格となりましたので、送られてきたハガキに収入証紙を貼り付けて既得免状と返送用封筒を添えて送り返すことでこんな感じに甲種が追加された免状が交付されます↓。


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5. 一通り終えての雑感

(ここからは感じたことをひたすら列挙してるだけです)


 甲種の問題は5択の選択問題で基本的に「次の中で誤っているもの(or正しいもの)を答えよ」という問いなので消去法で解いていけば問題ないのだが、「次の中で誤っているもの(正しいもの)はいくつあるか」という問いは消去法が使えなかったから難しかったなぁ。類似の問いとして「次の中で誤っている(正しい)組み合わせはどれか」というのもあり、選択肢によっては難問になることもある。


 1類の酸化性固体は水やアルコールに溶ける溶けないの区別が難しかったり4類の引火性液体の比重に関する設問では一定の法則を見つけることができず悩むことが多かったのだが、そんな時に参考書にあった語呂合わせが非常に役に立ちました。そういう点では先ほど挙げた参考書は良かったですね。


 ただ参考書内の端に書かれてるような補足説明も十分試験に出てくるので、一通りは覚えておく必要があると感じました。あと参考書だけでなくググって詳しく調べるとより一層理解が深まりました。


 「法令」の科目はとにかく暗記するのみだが、特に数字が出る部分は重点的に勉強してました。指定倍数によって必要な措置が変わってくるってのは結構ありましたので。ただそれでも避雷針に関する対策は手薄になってたと試験が終わった後に感じました。


 「物理・化学」は決して簡単ではなかった*1けど、高校の物理や化学の知識を使って落ち着いて答えればかろうじて解けるものといったイメージでした。なお「物理・化学」という科目名だが、他にも燃焼の種類や消火方法、静電気といった高校で学ぶこと以外の内容もあるので注意。


 「性状・消化」の科目では1類(酸化性固体)と5類(自己反応性物質)は種類が多い上に区別が難しいものも多かったので、割と重点的に勉強しました。その反面2類(引火性固体)や6類(酸化性液体)は種類が少ないので覚えるのは比較的楽でした。4類(引火性液体)も種類は多いのだが過去に乙4を受けたことがあるからかそこまで苦労したイメージはなかったかなぁ*2。3類(自然発火性・禁水物質)はこれらの類の中間といったところか。


 試験2週間前に模試をやってみて一応合格圏内に入っていることが分かったのだが、それでも私は安心することができなかった。というのも、昔受験した「毒物劇物取扱者試験」で模試や過去問も完璧にしてたのにもかかわらず当日苦戦した経験があるからですねー。合格率4割(全国平均)と言われてたハズなのに岐阜県は何故か3割だったし。まぁかろうじて受かったから良かったんですけどね。当時の記事はコチラ↓。


arice403s6c7.hatenablog.com
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 しかしそんな石橋を叩いて壊す渡る戦術もおかげもあって余力を以って合格に至ることができたのかもしれないですね。


 私は勉強期間を3~4カ月も設けたが、前述した通り、毎日1~2時間ずつ飽きもせず勉強できるなら1か月でも合格するには十分だったかもしれないです。高校で物理や化学をやっていた方はなおさら。されど油断は禁物。





 あとこれは合格した後だから書くけど、実用性だけを考えるなら乙4だけで十分ですw。甲種はどちらかというと力試しで受けることの方が多いかもしれません(主観)。そういや4類以外の危険物を扱ってる場所を今のところ見たことないな。



6. 最後に

 受験を通して感じたことをただつらつらと書いただけで参考にならなかったかもしれないですが、これから甲種を受験しようか考えている方の参考になれば幸いです。さて、次は何の資格を取ってみようか。




 以上、甲種危険物取扱者試験の体験談でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。

*1:少なくとも毒物劇物取扱者試験の基礎化学よりは難しい

*2:比重関係は除く